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税金

相続した住宅に掛かる税金をまとめてみました

投稿日:2016年1月29日 更新日:

相続した家を住居にしないで放置しておくと様々なデメリットがあります。

詳しくはこちら→相続した不動産の売却

固定資産税

相続した家は、住まない場合は売却するに限ります。住まない家を所持し続けると、固定資産税が発生します。

現在住んでいる家の固定資産税+相続した家の固定資産税でかなりの出費になり、もはやこれは資産ではなく大きな負債でもあります。固定資産税は、総務大臣が定めた固定資産評価基準をもとに算出して決められ、固定資産税課税台帳に記載されています。

この固定資産税は、納税者間の税金を公平にするために3年に1度評価が見直されます。固定資産税は、固定資産の持ち主が納付書や納税通知書に記載された納付期限までに納付しなければならない税金で、この支払いを怠ってしまうと延滞金が発生します。

そもそも固定資産税と都市計画税は住宅用地の特例によって税金が安く済んでいます。ですが、住まない家を放置して特定空き家に指定されてしまうと固定資産税の住宅用地特例の適用外になり、固定資産税と都市計画税がそれぞれ6倍・3倍にアップしてしまいます。

固定資産税

標準税率1.4%、2015年から特定空き家は優遇措置除外となり、固定資産税が6倍に。

都市計画税

固定資産税に加えて課税される税金。上限は0.3%で最大1/3まで軽減されますが、特定空き家になった場合優遇措置対象外となり3倍に上がります。

固定資産税の計算方法は、固定資産税評価額×1.4%

住宅用地の場合、小規模住宅用地(200m2以下)と一般住宅用地(200m2以上家屋床面積の10倍までの部分)に分けられます。それぞれ下記のように軽減されます。

小規模住宅用地

  • 固定資産税=価格×1/6
  • 都市計画税=価格×1/3

一般住宅用地

  • 固定資産税=価格×1/3
  • 都市計画税=価格×2/3

固定資産税の他にも、さまざまな費用が発生します。相続や贈与によって取得した資産の譲渡取得の金額は、土地や建物を売った所得費と譲渡費用を引いて計算をしていきます。

所得費は土地の場合買った時の購入代金やそのときに発生した手数料などの合計した金額で、建物の場合は購入代金の合計額から減価償却費相当額を引いた金額となります。

家は、築年数が経過すればするほどその資産価値はどんどん下がってしまいます。土地の場合、ある日突然価値が暴落するという事はないのですが建物は経年劣化などどんどん傷んできてしまい価値もその分下がってしまいます。

そのため、相続した家に住む予定がない場合は相続してから売却や賃貸を検討して早目に対策をしておくと税金なども含めて出費を抑えることができます。

空き家問題

親から相続した家は、自分にとって思い出が詰まった家で中々売れずにいる方も多いのではないでしょうか。

ですが空き家を放置しておくと、様々な問題が発生します。全体が傾いていたり柱などが腐ってしまっている場合は倒壊による被害が起きたり、屋根や外壁が剥がれてくると飛散による被害が起こったりします。

この他にも、放置されてしまった空き家はゴミの放置や不法投棄による衛生上の影響や、害虫の増殖、植栽の不整備は道路通行上の影響などさまざまな問題が懸念されます。

空き家は今後どんどん増えていくと予測されています。世帯数は2019年にピークを向かえ、それ移行は減ると予想される為、世帯数が減ると同時に空き家が解体されるとは限らず、今後空き家が増えていくといわれているのはこの為なのです。

こういった危険や不衛生、周辺環境に悪影響を与える空き家は特定空き家といい、行政による指導や勧告が通達されます。この勧告、無視し続けると命令となり、命令されても無視していると今後は強制対処となり市町村は特定空き家を強制撤去することができるようになります。

倒壊の危険がない場合は強制撤去するという事はないかもしれませんが、改善や修繕、撤去費用は全て所有者負担となり所有者に請求が来ます。

特定空き家の条件

  • 周辺生活環境の保全を図るため、放置することが不適切である状態
  • 放置することによって衛生上有害となる恐れがある状態
  • 放置することによって倒壊など著しく保安上危険となる恐れのある状態
  • 適切な管理がされていない事により著しく景観を損なっている状態

これらは特定空き家で、なんとかしなければ指導・勧告・命令・強制対処となってしまいます。空き家は放置するととても危険ですし、近所にも迷惑をかけてしまいます。相続した家は住まない・住む予定がないといった場合、できるだけ早くどう処分するのか検討することが大切です。

現在、日本は住宅供給が過多の状態にあるため、住宅を購入するよりも売るほうが難しくなりつつあります。

売れるときに売ってしまう、というのが一番賢い方法になります。相続してからの保有期間の長期・短期とでは税金に大きな差が出るため、相続してから何年経過しているのか?などを考慮した上で、ベストなタイミングで売るようにするとお得になることもあります。

空き家は、周辺環境への問題だけではなく固定資産税などのお金の問題も発生してくるため実は金食い虫なのです。相続する予定がある・相続した場合その家をどう処分するのか早めに検討しておきたいものですね。

家を売る流れ

簡単ですが下記のような流れで相続した家を売却できます。1.以外は通常の家を売る時とさほど変わりません。

1.相続登記をする

不動産所有者が亡くなると相続人に所有権が移転します。不動産の名義を変更するためには、相続登記という手続きをしなければなりません。

相続登記は「いつまでにやらなければならない」といった期限はありませんが、被相続人名義のままでいると相続した不動産を売ったり担保に入れることはできないので、相続が開始したらできるだけ早めに手続きを行いましょう。

  • 遺言書による相続登記又は遺贈登記
  • 法廷相続分どおりの相続登記
  • 遺産分割協議による相続登記

この3つで共通して必要な書類は、

  • 登記申請書
  • 相続人全員分の戸籍謄本・抄本
  • 被相続人が生まれてから死亡するまでの戸籍謄本
  • 被相続人の住民票の除票(本籍地記載)
  • 不動産を相続する相続人の住民票写し
  • 相続人委任状(代理人による申請の場合)
  • 相続関係説明図
  • 相続不動産の固定資産税評価証明書

ケースによって必要な書類は、

  • 遺言書
  • 特別受益者がいる場合特別受益証明書および印鑑証明書
  • 相続放棄をする人がいる場合相続放棄申述受理証明書
  • 遺言執行者の指定がある場合遺言執行者の印鑑証明書
  • 調停、裁判に基づいて相続登記申請をする場合調停調書または審判書の謄本

などが必要になります。

2.相場を知る

相続した家を売る場合、書類を用意した後は家の相場をチェックしてみましょう。こちらは、インターネットの一括査定サイトなどを利用すると簡単に相場を知ることができます。相続した家が地方にあって、訪問査定にいくことができない場合は机上査定を利用するのもお勧めです。

住所や間取り、築年数、占有面積などを入力するとおおまかな相場を知ることができます。ただし、訪問査定のように実物をみて査定をするわけではない為、机上査定はあくまでも”おおよそ”の査定額となってしまいます。

一括査定をすると、今後のマネープランなどを立てやすくなるだけではなく、一番高く買い取ってくれるであろう不動産会社を同時に探すことがでできるので初めて不動産を売却する方も気軽に利用することができるので大変お勧めです。

3.仲介業者選定

一括査定をして、相続した家がどのくらいの金額で売れるのかをチェックできたら今度は販売から引渡しまでお世話になる不動産会社を選びます。直接会って話をしてみるのも良いですし、メールや電話でのやり取りで気が合う担当者から選んでみたり、査定額で選んでみるのもよいと思います。

大事な家を販売するため、仲介業者は最後まで責任を持って仕事をしてくれそうな会社を選ぶことが大切です。仲介業者が決定したら、一般媒介契約・専任媒介契約・専属専任媒介契約から自分の都合に合った媒介契約を結んで、不動産販売開始となります。

4.家の売却

不動産購入者が現れたら、今度は相続した家の売買契約を結びます。この売買契約では一般的に物件価格のおよそ10%~20%の手付金を売主に支払います。

この手付金は、契約金とも呼ばれています。この売買契約はとても大切なものなので、しっかりと契約確認を行いましょう。そして、売買契約が完了したら引渡しとなります。

不動産引渡し手続きでは登記申請(抵当権の抹消手続き・所有権の移転手続き)を行います。手続きが終わったら売主と一緒に現地立会いをして不動産の細かい箇所の確認を取って、無事引渡し完了となります。

家を売る費用

相続税

相続税は、人の死亡に基因する財産の移転に着目して課される税金のことをいいます。相続した財産が全額課税の対象というわけではなく、基礎控除というものがあります。正味の遺産額がこの基礎控除よりも下回る場合は相続税は発生しません。

基礎控除額→3000万円+600万円×法定相続人の数

例えば、法定相続人が妻と子供2人の合計3人の場合は、3000万円+600万円×3人=4800万円

生命保険や死亡退職金による非課税限度額は、それぞれ500万円×法廷相続人(妻・子供2人の場合)=1500万円

正味の遺産額は、土地や建物、貯金などの財産から借入金、未払金などの債務を差し引いたものが正味の遺産額となります。そして、正味の遺産額から基礎控除額を引いたものが課税遺産総額となります。

相続税の税率と控除額は、

  • 1000万円以下→税率10%・控除額0
  • 3000万円以下→税率15%・控除額50万円
  • 5000万円以下→税率20%・控除額200万円
  • 1億円以下→税率30%・控除額700万円
  • 2億円以下→税率40%・控除額1700万円
  • 6億円超え→税率55%・控除額7200万円

となります。

例)課税相続遺産が1億円で相続するのが妻・子供2人の場合の相続税

  • 妻5000万円×税率20%-控除額200万円=800万円
  • 長男2500万円×税率15%-控除額50万円=325万円
  • 長女2500万円×税率15%-控除額50万円=325万円

相続税の総額は合計で1450万円となります。

相続登記時の費用

相続登記で必要な主な費用

  • 戸籍、住民票、評価証明書代=数千円
  • 法務局への交通費や郵送代=数千円
  • 登記事項証明書代=物件数×600円(要約書にした場合は、物件数×450円)
  • 登録免許税=固定資産評価額の4/1000
  • 司法書士や弁護士への報酬=5万円~7万円が相場

この相続登記を自分でやれば手数料などはとくに発生することはなく、必要な書類に掛かる費用+登記をするために必要な登録免許税が必要になります。登録免許税は、固定資産評価証明書の評価額が課税価格となり、この額から4/1000を乗じた金額が登録免許税になります。

司法書士や弁護士などの専門家に相続登記を依頼するとその報酬が発生します。相場は5万円~7万円が多いのですが、これは相続する人数や相続する不動産の数、その価値、利権関係の複雑さによって大きく左右されます。

最近では、「相続登記は4万円でやります」という広告を掲げている事務所を見かけるようになりましたが、これはそういった諸々の事情が加算されて結局10万円になってしまったという事もあるので、こういった事務所に依頼する場合は事前に相談しておくと安心です。

相続登記は、自分でやることも可能です。ですが、それなりに難しい上に時間と手間も掛かるので早急に済ませたい場合や、面倒なことを避けたい場合はできるだけ専門家に依頼すると安心です。

税金

相続で一体どんな税金が課されるのかあらかじめ知っておくと、いざ遺産相続をした時にあわてることもありません。相続人の相続税から納付税額を計算するうえで、税額加算による割り増しや税額控除を減らしたりします。加算や控除は認められているので覚えておくと安心です。

贈与税額控除

相続開始前3年から贈与された財産は相続税の対象。贈与したときに支払った贈与税は相続税から引くことができます。

未成年者控除

法定相続人が未成年の場合は満20歳まで年数1年ごとに10万円の控除が受けられます。

障がい者控除

法廷相続人が障がい者の場合は満85歳まで年数1年ごとに10万円(特別障がい者の場合20万円)の控除が受けられます。

相次相続控除

10年以内に相続が続くと2回目移行の相続は前回の相続税額から今回相続までの経過1年につき-10%を今回の相続から控除可能。

配偶者控除

法定相続分または1億6000万円分の控除が可能。

外国税額控除

海外で相続税を納めると、その分日本の相続税から控除可能。

相続税の2割加算

被相続人の子供や父母、配偶者以外の人が相続によって財産を得ると税額は2割増しとなります。

相続時清算課税における贈与税額の控除

相続時洗濯課税制度を選ぶと、既に支払った相続時清算課税にかかる贈与税相当額は相続税から控除。

遺産相続や贈与にはさまざまな税金が課税されますが、その分いろんな種類の税額控除や税額加算があります。

仲介業者に払う手数料

相続した家を売る際にも費用が発生します。それは仲介業者に支払う手数料で、仲介手数料となります。この仲介手数料は、物件を売った金額によって異なります。

仲介手数料は媒介手数料ともいい、不動産会社に支払う成功報酬です。成功報酬となるので、売買の取引が成立するまでは支払う必要はありません。また、契約無効・契約取り消しの場合もこの仲介手数料は発生しません。

仲介手数料の金額

  • 売買価格200万円以下(税別)→5.4%以内の額(=5%+消費税)
  • 売買価格201万円以上400万円以下(税別)→4.32%以内の額(=4%+消費税)
  • 売買価格401万円以上(税別)→3.24%以内の額(=3%+消費税)

となります。

多くの物件は400万円以上で売買されるため、3.24%が仲介手数料の上限になります。売買時の手数料支払いは、売買契約締結時に約定報酬額の50%相当額を支払い、決済・引渡しのときに残りの半分を支払うことが多いようです。

売買契約が成立するまでは一部でも仲介手数料を支払う義務はありません。また、この仲介手数料は最近では半額になったり、無料や割引といったところも多く見られるので仲介手数料を安く済ませたい場合はこういった不動産会社を選んでみるのも良いかもしれませんね。

特例

相続した財産(家や土地、株など)を相続発生した日から3年10ヶ月以内に売却すると、住民税や譲渡取得税などが軽減されます。この税の軽減を相続税の取得費加算の特例と呼びます。

そもそもこの特例ができた理由は、相続すると相続税がかかりこの相続税を払うために相続した遺産を売却すると今度は譲渡所得に所得税が掛かってしまいます。1つの財産につき2つの税金が課税されることがあり、この課税の負担を軽減させるために設けられたのがこの特例なのです。

相続した家を売却処分するときに課税の対象になる譲渡所得は、譲渡所得=譲渡収入-(譲渡費用+所得費)という計算になります。

これに、取得費加算の特例が来ると所得費が大きくなって譲渡所得が少なくなります。この譲渡取得が小さくなればなるほど、譲渡所得に掛かる所得税が減ることになります。譲渡所得=譲渡収入-(譲渡費用+取得費+取得費加算額)という計算に変わります。

ただし、この取得費加算の特例には3つの要件を満たす必要があります。

  • 財産を取得した人に相続税が課税されていること
  • 遺贈や相続によって財産を取得した人であること
  • 財産を相続した日の翌日から相続税の申告期限の翌日以後3年を経過する日までに譲渡していること

相続税の申告期限というのは、被相続人が死亡したことを知った日の翌日から3年10ヶ月以内となるので、相続してから3年と10ヶ月以内に売却することが要件となるのです。

取得費加算額の計算法は、払った相続税×売却した遺産の相続時課税価額÷相続税課税価額となります。

たとえば、相続税で200万円を払ったとします。相続した時に2000万円とみなされた土地を売った場合の取得費加算額を計算して、相続をした時にゲットできた財産は合計で2500万円だったという事にします。

これを式に当てはめると払った相続税200万円×売却した遺産の相続時課税価額2000万円÷相続税課税価額2500万円=160万円ということになります。

この相続税の取得費加算の特例は相続してから3年11ヶ月を過ぎてしまうと特例を受けることができなくなってしまうので、相続をしてからすぐにチェックしておきたい重要な特例になります。

譲渡所得の申告は確定申告で行うので、この確定申告のときに取得費加算を計算に組み込んでいきます。

相続をしたら手続きすることも多く非常に大変なのですが、こういったお得になる特例もチラホラとあったりするので、最近相続をしたという方はもちろん今後親の財産を相続するかもしれないという方も是非チェックしておくようにしましょう。

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